正しいフォームで「カラダが変わる」トレーニングの基本

そもそも“正しいフォーム”って何?

「筋トレで体を引き締めたい」「ダイエットのために運動を始めたい」――そんなとき、実は一番大切なのが“正しいフォーム”です。たとえばスクワット一つとっても、背筋を伸ばして膝とつま先の向きを合わせるなど、正しい姿勢・角度が決まっています。これは、アメリカのスポーツ医学会(ACSM)でも「トレーニング効果を最大化し、ケガを防ぐ最も重要な要素」として推奨されています。

正しいフォームを身につけるメリット

1,ケガのリスクが低くなる
誤った姿勢で負荷をかけ続けると腰や膝、肩などの関節を痛めやすくなります。正しいフォームなら筋肉に効率よく刺激が入り、関節への負担を抑えられます。

2,少ない回数でも効果が出やすい
同じ回数のトレーニングでも、フォームが正しいと狙った筋肉に的確にアプローチでき、短い時間でしっかり成果を得られます。

3,身体のバランスや姿勢が改善する
日常動作もラクになるうえ、見た目の印象もグッと良くなります。「猫背が治った」「ヒップラインが変わった」など体型の変化を感じやすくなります。

間違ったフォームのリスク

・ケガが増える
特に腰痛や膝痛、首の痛みなど慢性化しやすい症状が出てきます。

・効果が実感しにくい
やみくもに回数や重さを増やしても、鍛えたい筋肉とは別のところが疲れるだけで思うような成果が得られません。

・モチベーション低下
「こんなに頑張っているのに体が変わらない…」と感じると、トレーニングが続かなくなる原因に。

“正しい”と“間違い”の具体例1

(1)女性向け例:スクワット

正しいフォーム
・肩幅よりやや広めに足を開き、つま先を軽く外向きに
・背筋を伸ばし、お尻を後ろに引くように膝を曲げる
・太ももが床と平行になるくらいまで下げる
・膝がつま先より前に出すぎないように注意
・視線はまっすぐ前へ

間違ったフォーム
・背中が丸まり、猫背の状態
・膝が内側に入ってしまう
・かかとが浮いて重心が前に倒れている

結果の差
・正しいフォーム → ヒップアップや太ももの引き締め、腰への負担も最小限
・間違いフォーム → 膝や腰を痛めやすく、太ももの外側ばかり張って見える

“正しい”と“間違い”の具体例2

(2)男性向け例:ベンチプレス

正しいフォーム
・肩甲骨をしっかり寄せ、胸を張った姿勢
・バーをゆっくり下ろし、胸の中部あたりまで下げたら押し上げる
・手首はまっすぐ固定し、肘の角度に注意
・足は床にしっかりつけ、体を安定させる

間違ったフォーム
・肩甲骨が浮いて背中が不安定
・バーの降ろす位置が毎回バラバラ
・手首が反り返りすぎている
・肩が上がっている
・胸を張っていない

結果の差
・正しいフォーム → 大胸筋・上腕三頭筋などターゲットを的確に刺激でき、パワーも向上
・間違いフォーム → 肩や手首を痛めるリスク大、肝心の胸筋に効かない

正しいフォームをマスターする方法

専門家の指導を受ける
誰かに見てもらうと、自分では気づきにくいクセや誤りを早期に修正可能。パーソナルトレーニングやオンライン指導など、初心者ほどおすすめです。

動画や図解で確認する
文章だけでなく、手本となる動画やイラストを見て頭と体でイメージするのが大切。慣れてきたら自分のフォームをスマホで撮影し、客観的にチェックしましょう。

軽めの負荷からスタート
いきなり高重量やハードなメニューを選ぶとフォームが崩れやすい。最初は軽いダンベルや自重トレーニングで正確さを重視。

自分のペースで継続する
毎日1時間よりも、週2~3回でもフォームを意識して続ける方が挫折が少なく、効果を実感しやすくなります。

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